いよいよ一週間後の3月25日(金)に迫った鈴木慶一『Lone Harvest Festival Tour 2016』@AT HALL。
田口永依子ちゃんがパーソナリティーを務めるエフエム大分のClover Radio Terraceにも鈴木慶一さんが電話で生出演されていましたが、Yadorigiでも鈴木慶一さんに独占インタビューしました!
どんな音楽に影響を受けたか?音楽を制作することと姿勢、45年ぶりに昨年リリースしたソロアルバム『Records and Memories』について、大分でのライブへの想いを1つ1つ丁寧に答えてくれました!
それでは鈴木慶一インタビューをお楽しみください!
以下、インタビュー
Q1、音楽を始めたキッカケはなんですか?
ちょうど、小学生から中学生になる頃、ザ・ベンチャーズを聴いて、エレキにしびれたのです。
な、な、なんだ、この音は!と思ったわけです。特に「パイプ・ライン」のイントロです。
Q2、当時、どんな環境で、どんな音楽を聴いていましたか?
とにかくエレキ・ギターが欲しくて欲しくて、我が家は大家族、叔父さん、伯父さん、叔母さんも一緒に住んでいて、叔父さんが、ハワイアンのバンドを趣味でやっていて、ピック・ギター(かしまし娘のみなさんが使ってような)があったので、それを弾かしてもらってました。
でも、ザ・ベンチャーズやジ・アストロノウツのようなソリッドなエレキが欲しくてお袋に買ってもらいました。それを手に、ラジオから流れてくるエレキ・サウンドをコピーしてました。
テープレコーダーもあったので、音楽番組を録音して聴いてという毎日でした。
しかしすぐ、ザ・ビートルズ旋風が吹くのでした。
Q3、はちみつぱい、ムーンライダーズ、ビートニクス、、ControversialSparkは最近ですが、当時は色んな人とバンドを組むのは普通のことだったのですか?
中学には各クラスに1バンドはありました。
でも私はバンドには加わらず、ひたすらラジオを聴いていたのでした。
1970年、あがた森魚さんと出会って、彼のサポートをするために友人、知人が流動的に集まったのが「はちみつぱい」の最初期でした。
Q4、音楽はどのようにして制作していくのですか?最初は鼻歌ですか?
大昔は、何年もかかって曲を作ったり、歌詞を書いたりしてました。
10代の頃やはちみつぱいの頃ですね。でも、その後、ムーンライダーズは〆切があって曲を作る、新しいアルバムを録音するから作るって感じでした。
しかし、21世紀に入って、音楽家は日々音楽を作るのだと感じ、鼻歌が朝出たらすぐハンディレコーダーに録音し、いつでもどこでも作ります。さらに、なるべくギターを弾かない。久しぶりに弾く。
するとぱっと曲が出来たりします。
ギターを弾く新鮮さが舞い戻ってくるのです。
5、音楽プロデューサーとしても数々のアーティストを手掛けていますが、他人のために音楽を作ることに抵抗はありませんでしたか?
全くないです。むしろやりたかった。他人のために音楽を作る、自分のために作る、常に両方がレイヤー状に重なっています。どちらでもないし、どちらでもある。
音楽を作る場所にいるのがとても幸せな事です。
Q6、自分の音楽をつくることと人のためにプロデュースする音楽には違いがありますか?あれば、それはどの様なことを意識して制作していますか?
相手が変わるということです。自分か他人か。他人をプロデュースする場合、いいアイデアが出やすい
環境を作ってあげるのが、まず最初です。
そしてどこかでこれ以上は良くならないなと見極め、相手の最上の状態を録音して行くのです。
自分の場合は難しい。自分の能力を知ってるわけで、それを拡張するには無意識に楽器を弾いて即興的に作るのです。それを後でチェックする。いいか、ダメか。
Q7、映画、ゲーム、ドラマ、アニメなどの音楽も手掛けていますが、自分の音楽性に無い仕事(新たな挑戦)の依頼が来た場合、どのようにその仕事に望みますか?
楽しむことです。依頼された音楽作りは、自分の中の意外性を引き出してくれます。それが楽しい。
Q8、出来上がったもの(映画、ゲーム、ドラマ、アニメ)に音楽を当てることは、ゼロから音楽を作ることとは全く違いますか?
ゼロから作るときは、何にも考えず作ります。映像とかに音楽を当て込むのは、まずはヒントが映像に
隠されてたり、依頼してくれたかたの意見がありますから作りやすいです。考えながら作曲します。
Q9、若い洋楽ばかり聴いているとのことでしたが、どんなミュージシャンの音楽を聴いていますか?またこの才能は凄い!と感じた若いミュージシャンはいますか?
今すごいと思うのは、Dylan Le Blancです。明日は変わると思いますが。
Q10、XTCのアンディ・パートリッジとはまだ交流がありますか?あれば、また一緒に音楽を制作することはあるでしょうか?
アンディ・パートリッジが60歳の誕生日を迎えたときに電話をしました。おめでとうって。
いつかきっと一緒にやれればと思ってます。
Q11、大分には以前、サブカルチャー誌『ビックリハウス』のイベントで来たことがあるそうですが、大分の印象に残っているものはありますか?
ホーバークラフトに乗ったことかな。乗り心地はとてもよかった記憶があります。
Q12、音楽生活45周年を記念して、昨年Pヴァインより、ソロアルバム
『Records and Memories』をリリースしましたがどんなアルバムに仕上がっていますか?
うーん、自分では説明しにくいですが、ひとつ言えるのは今まで自分で作ったことの無いようなサウンドが出来た事です。毎回そういったことは考えますが。
このアルバムは歌詞も含めて、今までの自分の作ってきた物とは違う。
これはエンジニアとプログラミングをやってくれたゴンドウトモヒコくんのアシストが大きいです。
さらにはControversial Sparkとか、No Lie-Senseの活動の影響も大きいでしょうね。
Q13、大分ではどのようなライブで魅せてくれますか?
ひとりぼっちで自宅スタジオで音楽を鳴らしてるのを、お客さんはのぞき見るかんじですね。
Q14、最後に大分のみなさんにメッセージをお願いします。
45年音楽をやってきて、自分の音楽をお聴かせするのは大分では初めてです。
みなさん、私のたくさんの側面を観て聴いて楽しんでください。
私も、大分でのライヴを楽しみにしています。
これまでの仕事も1つ1つ真摯に向き合って結果を出してきたからこそ、今こうやって本当に自分が作りたい音楽を楽しくやっていけるんだろうな、と。
ラジオでも鈴木さんは「過去を振り返っても恥ずかしい作品は無い」と仰っていました。
凄いです。振り返った時、そんな風に言えるような仕事をしていかないとなって思わされるインタビューでした。
3月25日(金)AT HALLでのライブも一層楽しみになりました!
鈴木慶一
1951年8月28日 東京生まれ。
1970年、あがた森魚と出会い本格的に音楽活動を開始。以来、様々なセッションに参加し1971年には”はちみつぱい”を結成、独自の活動を展開するも、アルバム『センチメンタル通り』をリリース後、解散。“はちみつぱい”を母体にムーンライダーズを結成し1976年にアルバム『火の玉ボーイ』でデビューした。ムーンライダーズでの活動の傍ら高橋幸宏とのユニット“ビートニクス”でもアルバムをリリース。また膨大なCM音楽の作編曲、演歌からアイドルまで幅広い楽曲提供、プロデュース、またゲーム音楽などを作曲し日本の音楽界に大きな影響を与えてきた。2012年、ソロアルバム『ヘイト船長とラヴ航海士』が第50回日本レコード大賞優秀アルバム賞を受賞。映画音楽では、北野武監督の『座頭市』で日本アカデミー賞最優秀音楽賞、シッチェス・カタロニア国際映画祭で最優秀音楽賞を受賞した。
2015年、ミュージシャン生活45周年の節目にソロアルバム『Records and Memories』をPヴァインよりリリース。あだち麗三郎、岩崎なおみ、佐藤優介、ダスティン・ウォング、トクマルシューゴという個性的なミュージシャンを率いてライヴを展開する。
2016年3月には、18年ぶりの完全ソロツアーを敢行。大分でも初のライヴを行なう。
公式Web http://www.keiichisuzuki.com
ー 鈴木慶一『Lone Harvest Festival Tour 2016』 ー
【開催日】
2016年3月25日(金)
【時間】
open:19:00 / start:19:30
【出演】
鈴木慶一(a.k.a ムーンライダーズ)
ゲスト:ネネカート
【会場】
AT HALL
〒870-0035 大分市中央町2-6-4 エムライフシティビル3F
tel : 097-535-2567 HP : http://www.athall.com
【料金】
全自由 5,000円(ドリンク代別・整理番号付)/当日5500円(+1ドリンクオーダー)
【学割】
当日学生証の提示で2,000円返金(小・中・高・大・各種専門)
年齢制限 小学生以上有料・未就学児入場不可
ローソンチケット 【Lコード:86120】・電話 0570-084-008・店頭・WEB
チケットぴあ 【Pコード:286-681】・電話 0570-02-9999・店頭・WEB
e+(イープラス) 店頭・WEB
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BEA 092-712-4221
AT HALL 097-535-2567