11月20日にニューアルバム「DAWN」をリリースするOvall。 9月29日静岡県 BLUE NOTE 1988から始まった全国ツアーが11月17日に高崎で行われるNORTH WIND WAVE!でとうとう最終日を迎える。 活動休止を前に全国ツアー、DAWNについてOvallが熱い思いを語る。
Yadorigi編集長一尾(以下、一尾:Ovallとして初めての九州ツアー、お疲れ様でした!九州でのライブはいかがでしたか?九州ならではの違いはありましたか?
Ovall Suzuki Shingo(以下、Suzuki):九州はいつ来ても、お客さんの反応が良く、音楽に対する感度が高いですね。結構人懐っこい人が多くて、ライブ後も気さくに話すことが出来て楽しかったです。九州内は車で廻ったのですが、海、 山の景色が美しく、眺めていると新しいアイディアがわいて来たり、あとはモチベーションが上がったり。自然のパワーを感じました。
一尾:なかなかアーティストと気さくに話せる機会もないので九州のファンも貴重な時間を過ごせたと思います。九州ツアー初日が大分県でしたが、特に思い出に残るような出来事はありましたか?
Suzuki:TOKYO No.1 SOUL SETの渡辺俊美さんとセッションできたこと!! あとは、湯布院の温泉がすこぶる気持ちよかったです。コバルトブルーの不思議な温泉でした。
一尾:庄屋の館ですね?湯船から見上げる由布岳は最高ですよね。渡辺俊美さんとのセッションは最高でした!お客さんまで巻き込まれてましたよね。笑。九州では美味しいものを沢山食べたと思いますが一番美味しかったのは何ですか?
Suzuki:福岡の居酒屋で食べた’ラーソーメン’がうまかった。。。長崎の小道にあった、小さな食堂で食べたチャンポンがうまかった。。。あと大分のみんなと飲んだビールが、最高だった。。。
一尾:ラーソーメン、初めて聞いたけど美味しそう。長崎の小さな食堂のチャンポン、間違いないですね。 大分だけビールって言うのが笑えますが最高のライブだったことが伝わります。音楽は空間を1つにしますよね。最近ではRovert GlasperやDerrick HodgeなどHipHop、ネオソウル系 Jazzが盛り上がっていますが、Ovallの音楽性にも勝手ながら近いものを感じてます。影響を受けたアーティストはいますか?
Suzuki:Rovert Glasperが影響を受けたであろう、1990年代後半から2000年代前半のHipHop、Soul Musicはリアルタイムで影響を受けています。例えば、D’Angelo, Erykah BaduからRH FACTOR、Dwele、Common、Roots、などは当時よく聴いていました。
一尾:やっぱり僕の好きなラインを通ってきてますね。笑。Erykah Baduは最近も先進的な音楽を作り続けてますよね。Ovallも11月20日にアルバム「DAWN」がリリースされますね。どのようなアルバムに仕上がってますか?
Suzuki:今までのOvallサウンドがよりPOPに昇華された感があります。音楽としてはリズムパターンのバリエーションが増え、ヒップホップと感じるビート以外もあります。デモ音源で打ち込んでいたドラムがmabanuaのアイディアが詰まったドラムサウンドに代わり、一気に新鮮で生き生きとしたビートになりました。今回の制作はライブも意識して作ったので、今まで以上にライブ感・生演奏感があるサウンドかもしれません。フィーチャリングではさかいゆうと青葉市子を迎えました。ゆうくんは昔からセッションを共にやっていたり、仲がよいのですが、今回のリード曲 ‘Hold You feat. Yu Sakai’ は作ったときから、彼以外いないな、と思い、お願いしました。結果、日本人が作る新たなポップ・ソウルミュージックになったと思います。市子ちゃんとは’Yura Yura feat. Ichiko Aoba’でフィーチャーしましたが、もともとは七尾旅人くんから紹介を受けたところからはじまります。この曲はギターの関口シンゴが持ってきた曲ですが、市子ちゃんに歌ってもらったところ、歌詞の世界観、ヴォーカルが完全に一体となりました。関口シンゴのプロデュースアイディアが生きたOvallの新たなサウンドに仕上がりました。
一尾:Ovallのアルバムでありながらそれぞれの才能が発揮された1枚になったようですね。そんな中、突然の発表に驚かされました。「DAWN」リリース後の活動休止。元々ソロの活動をしていた3人がOvallを結成したきっかけはなんだったんですか?
Suzuki:もともと僕が東京都内の某所でジャムセッションをやっていたところ、mabanuaと関口シンゴが遊びに来ました。2人の演奏やアイディアが素晴らしく、Ovallに誘いました。ここから今のOvallが始まります。
一尾:人気になる共に最近では個々の活動も忙しくなり、Ovallでの楽曲制作をおろそかに出来ないという気持ちから活動休止を決心されたようですが、「DAWN」を聴き返すとそれぞれの旅立ちのような爽やかさを感じます。活動休止はアルバム制作当初から決めてたんですか?
Suzuki:アルバム制作後に決めました。ギリギリの決断だったので、九州のライブ後、11月初旬になりました。
一尾:本当に突然の発表だったんですね。活動休止前の貴重なライブが観られて本当に幸せです。最後にOvallファンへメッセージをお願いします。
Suzuki:Ovallを始めたときはまさかこんなにも多くのファンの皆さんと共有できるとは想像もしていませんでした。11/20にいよいよ2ndフルアルバムがリリースされます。リリースと同時に休止宣 言をするのは、なんてお騒がせなバンドなんだろうと思われるかもしれないです。今後は個々のソロ活動、プロデュースワークなどに専念する予定です。けれどもOvallの火種は残してあるので、いつかまたOvallとして再会できれば嬉しいです。ありがとう、また会いましょう!
新アルバム『DAWN』からのリード曲 ‘Hold You feat. Yu Sakai’ のMVぜひ観てください!
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