こおみです。前回、自己紹介をしたが今回、初めてゲストハウスを紹介します。緊張する!
今回、登場するゲストハウスは、大分県竹田市にある「たけた駅前ホステルcue」。竹田市は大分県の南西に位置していて、もうほとんど阿蘇の隣なのではないだろうか。
cueについて簡単に説明する。豊後竹田駅を出るとすぐに川が流れている。大通りに沿い、橋を渡って一本左の道を進むと駅から2分ほどでcueに着く。チェックインが16:00~21:30、チェックアウトが~10:00となっており、個室3部屋、女性専用ドミトリーが1部屋、ドミトリーが1部屋の全5部屋(ドミトリーを分かりやすく伝えると、とっても綺麗で素敵な少年自然の家のお部屋)その他いろいろあるから、是非ホームページに飛んでほしい。https://solairodays.com/
それではとても個人的なcueでの体験、感想を。私は2019年8月上旬にcueに泊まった。私のお友達と2人で1泊2日。初ゲストハウス。それはそれは楽しみにしていた。
気持ちいいくらいの晴天でこれぞ8月! みたいな天気だった。私と友達は大分駅で待ち合わせ、電車で豊後竹田駅に行った。
ぽつりぽつり家が見えては、ほとんど山、田んぼ、川、ばかりのただただ田舎の風景が続いた。
1時間半程で駅に着く。駅を出て、川があって。その向こうに低い建物、高い空、視界の右端に見える鉄塔、それらが山に囲われている景色は街としてとても美しかった。そんな街並みのなかを1時間ほど散歩してチェックインした。
cueは、私はてっきりもっと仰々しく看板があったり、建物があったりするのかと思った。実際は静かな佇まいで、古民家のような外観がとても竹田の街に馴染んでいる。引き戸を開ければ土間のような造りの場所に、パン屋さんの「かどぱん」とイートインできるカフェスペースが広がっている。奥に受付があり、その向こうが宿泊のためのお部屋や共有スペースだ。第一印象は久しぶりに来たおばあちゃん家が温もりを残しつつおしゃれにリフォームされてる!って感じ。分かりやすく表すならば。
最初に店主の堀場さんが出迎えてくれた。とっても爽やかな笑顔で「お待ちしていました」と仰ったのがとても印象的だった。うわぁ~ここ来てよかった~!ってあの一言だけで思えたの。魔法としか考えられない。チェックイン時にどこの宿泊施設でもいろいろ説明をしてくれるが、cueに来て、1つ本当に感動したことがある。それは手書きの街のマップを渡してくれたこと。B5くらいの紙なのだが、その中にどれほど竹田への愛が詰まっていることか…街の施設やお店のポイントを丁寧に書き加えていて、読むだけでとても楽しい。その紙1枚で竹田の街を散策するのがとても楽しみになる。ちょっとごはんの相談しても、堀場さん、奥さんのさくらさんが紹介してくれるとともにそのマップに印を付けてくれるから、ぜひともいろいろ訊いてみてほしい。
チェックインが終わると部屋や宿泊者たちが自由につかえる共有スペースを案内してくれた。カラフルで大きなソファのある共有スペースはジェンガなどのテーブルゲームがあったり、あとはちょっとしたインテリアがとってもかわいい。数字の9をモチーフにした小さなオブジェとか、思わず「うふふっ」ってなる。
奥のキッチンとダイニングは日本ながらのシンプルな造り。ダイニングは畳で、フリードリンクのコップとか注目してほしい。とっても安心感がある空間。
そして私が泊まった女性専用ドミトリー。二段になっていて4部屋ある。個室のようになっていて入口がカーテンで仕切れるから、ドミトリー初の私もとてもリラックスできた。天井が素敵。ランプの使い方だったり、空間すべて惜しみなくプロデュースされていることがすごく伝わる。
部屋にも感動したけれど、皿に洗面所が最高だった。木を基調にしていて、鏡がとっても大きい。感動。
今頃造られる建物だと、ここまで日本的な要素は出ないんじゃないか。築80年を越える家屋だからこそできた、和の残るモダンな空間…好きだぁ…愛が止まらない。本当に止まらないので、個室はぜひとも体感していただきたい。中庭も素敵。結果全て。
夕方は近くの温泉に行きゆっくりした。cueで入浴券が買える。温泉の施設に道の駅のような野菜などが売られているところもあるから行ってみてほしい。
夜には、宿泊者へのサービスドリンクを頂いた。今回私は、さくらさん特製の梅シロップを使った梅ジュースを飲んだ。手作りというのがより温もりを感じれてありがたい。さっぱりしていてとても美味しかった。私はお友達とキッチンで餃子を作ったり、イタリア人のご夫婦と話したくて堀場さんにサポートしてもらってお話したり、アメリカ人の女性と一緒に唐揚げを食べたりとたくさん楽しい時間を過ごした。アメリカ人の女性が日本語が堪能だったこともあり、イタリア人、アメリカ人、日本人で仲良くなれた。ゲストハウスについての話、日本語の複雑さなどなど、たくさんお話したのだが、英語は話せると楽しみが増えることと日本文化に誇りを持つことは重要だとひしひしと痛感した。
友達と旅行なんて初めてで、しかもドミトリーという独特な場所。布団に入っているときはもう少年自然の家に同級生と研修してるみたい…などと幼稚なことを考えていたが、とにかく居心地がよく、非現実な空間でリフレッシュできることを初めて知った。
朝。実はこの日の夜、竹田付近を台風が通過しており、午前中は雨が降っていた。この日が月曜日であり、台風も相まって、街の楽しめるところ多くがお休みだったのだ。
ありがたいことに、チェックインの時間を過ぎてもcueのカフェスペースと共有スペースにお邪魔させていただけた。大変申し訳なかった。朝食を頼むこともでき、メニューは併設されたかどぱんのイギリスパンとスクランブルエッグ、サラダ、コーヒーだった。パン、とてもとても美味しい。ふんわりしてるのに噛めばシコシコ感もあって、香りも最高。絶対食べてほしい。
そこで堀場さん、さくらさん、日本人男性とお話した。有難い言葉をたくさんいただいた。私たち二人が高校生ということもあって、やはり進学や将来のことを一番話した。若いうち、特に大学生が一番自由が利くから、将来大分なら都会に出るのもありと話していた。ただ、都会が合わないんじゃないかと質問すると、「人間の適応能力はすごい。もし合わないなら帰ってくればいいじゃない」と教えてくださり驚いた。いろいろ聞いてもっと私はフットワークの軽い考え方をしていいんだなと。硬い考え方をしすぎると、だからこそ将来を狭めるという考えをちゃんと理解できた。なんて素敵な方たちだとほとほと感激した。息子のあおいくん、かわいい。会いたい。散々長居させていただいた。感謝しかない。
長いこと書いたがいかがだろうか。cueの良さというのは、全てにおいて丁寧なところではないだろうか。空間が洗練されている。インテリア、雑貨、細かいところまで気を配っていて、違和感みたいなものを一切感じない。そしてそれは竹田という街から浮いておらず、竹田の上品さにぴったり合っている。手作りのマップ、なんて温かいんだろう。ただ感動。この丁寧さは堀場さん、さくらさん、cueに関わっている方々の竹田への愛に違いない。
cueの丁寧さというものは、街の良さに繋がっていて、それは豊かさの象徴だろう。私は初めて旅らしい旅を竹田で体験したのだが、cueを竹田をきっかけに、街の面白さに気づけた。外の街も自分の街も。
「旅の先に続く、日々の暮らしに新しい世界のきっかけを」
cueのホームページの最初の言葉。この言葉の意味をぜひ、cueに泊まって、竹田を楽しんで、実感してほしいと思う。
最後に、新型コロナウイルスの影響で、cueも休館していたが、6月1日から営業を再開された。感染対策もしており、ホームページには具体的な対策やサービスが載ってある。今も一部地域からの移動は慎重にならなければないが、観光規制も徐々に緩和される。その際には感染防止に十分注意して訪れてみてほしいと思う。