深堀さんの作品を初めて観たのはいつだっただろうか?
そこにはただ枡に入れられた金魚が一匹。しかし、いつまで経っても一向に動かない。
当然だ。透明な樹脂に描かれた金魚なのだから。3Dプリンターのように樹脂を幾重にも重ねてはその上にアクリル絵の具で必要なパーツ部分を描いていき、見事なまでに立体の金魚をそこに生むのである。本物の金魚と見間違う程の鮮やかな色使いと緻密な計算によって。
その樹脂を使用した金魚の作品が話題となり、数々のメディアに取り上げられ、活動の場を海外にも広げている美術作家・深堀隆介さん。
2013年には池袋サンシャイン水族館にて「金魚絵師・深堀隆介×サンシャイン水族館 アートと生き物の金魚展」が開催され、多くの来場者が深堀さんの描いた優美な金魚に魅了された。
そして今年、深堀さんの作品を生で観るチャンスがなんと大分に!
深堀さんは14年前、スランプに陥っていた時に、なんとなく飼っていた1匹の金魚の美しさに開眼し、そこから次々と金魚に関する作品を生み出していく。2002年に器の中に樹脂を流し込み、その上に直接金魚を描くオリジナル技法を編み出します。この技法によって生まれた作品は、日本のみならず世界中で話題となった。金魚に魅了されたことにより道が開けた深堀さんは、まさに金魚に救われたのだ。
本企画展では代表作である樹脂作品はもちろんのこと、絵画作品や映像作品も公開します。
九州では初めてとなる深堀隆介さんの企画展をアートプラザでお楽しみください!
会期中、大分市美術館にて深堀隆介さんによるトークとライブペインティングも行なわれます。
ぜひ、その目で魔法のような技法によって生み出される優美な金魚たちをご覧頂きたい!