大分出身で『ハーバード・ジュリアードを首席卒業した私の「超・独学術」』の著者、廣津留すみれインタビュー!
撮影:NAITO

大分出身で『ハーバード・ジュリアードを首席卒業した私の「超・独学術」』の著者、廣津留すみれインタビュー!

コラム「カモシカと青空」でも紹介された書籍『ハーバード・ジュリアードを首席卒業した私の「超・独学術」』の著者、廣津留すみれさんにインタビューしました!

第一印象は小さくて華奢で可愛らしい女の子。
本を読んで受けた印象とだいぶちがう。
この小さい身体のどこにそんなエネルギーがあるんだろう、と不思議に思うのも束の間。

人は見た目が9割なんて言うけど、喋り始めるとそこには想像通りの廣津留すみれさんがいた。
常にやりたいことを見つけ、最短ルートでやり遂げる手段も持っている。

大抵の大人はわかっている。わかっていても出来ない人にはやはり彼女の姿は眩しい。
本を読んでる時もインタビュー中も何度か「疲れませんか?」と問いかけたくなった。
が、彼女にとって最も愚問だということもわかっていたので飲み込んだ。

ただ勘違いしがちだが、彼女は24時間、1分1秒を無駄にしないように全力で生きるスーパーウーマンではなく、目標達成のためにやるべき事を明確にし、より効率良くこなす事で自分の好きな事ができる有意義な時間を作るスペシャリストだということ。

それと彼女にとっての幸運は幼い頃から英語、ヴァイオリンが続けられる環境に育ったことはもちろんだが、ハーバードという“一流”に触れる機会を与えられた事だろう。この差は思いの外大きい。
それを目標にし、徹底した時間管理により達成した彼女の努力は計り知れないが。

ニューヨークでも常に一流の人間と切磋琢磨しあい、より時間の使い方は洗練されてきただろう。
そんなノウハウが詰め込まれた本です。

時間の使い方が下手だなぁ、モチベーションが保てないなぁという人はぜひ手に取ってみてください!

 

ロケーション協力:Billboard cafe & dining
撮影協力:NAITO

 

廣津留すみれインタビュー

 

Yadorigi編集長 一尾(以下、一尾):
初めて本を出版されたということですが、どのような人に向けて書かれた本なんですか?

廣津留すみれ(以下、廣津留):
ターゲットは幅広いんですけれども、次のステップに向けて今勉強を頑張っている学生や、初めて社会に出て、どうやったら仕事が速く、上手く回るようになるんだろうかと悩む新社会人から、ビジネス歴の長い人まで、どういう層にも効率良く時間の使い方を身に付けて頂きたいなという思いで書きました。

一尾:2歳からヴァイオリンを始められたということですがキッカケは?

廣津留:両親が音楽好きで。当然、2歳の頃の記憶はほぼ無いので、自分がヴァイオリンやりたいって言って始めたというよりは気付いたら持っていたという感じですね。そのあとピアノも始めて、でもヴァイオリンの方がすごく好きで最終的にはヴァイオリンを選びました。

一尾:習慣になるというのはすごく強い事だと思うんですが、習慣づけるには?

廣津留:ヴァイオリンが習慣になったのは、小さい頃からずっと持っていたので逆に無いのが変な感じで。ごはん、歯磨き、ヴァイオリン、みたいなローテーションになってたので、それを淡々と繰り返してる内に習慣になってました。

一尾:練習で怒られて続けるのが嫌になったこととかないですか?

廣津留:練習は今も昔もあんまり好きじゃないんですけど。笑

一尾:そうなんですか!?

廣津留:今の方が分かりやすい目標があるので練習する気になるんですけど、小さい頃は面白くないし、好きではなかったんですけど、ヴァイオリンを辞めたいと思ったことは1回もないです。ずっと持ってますね。

一尾:もう体の一部なんですね。

廣津留:そうですね。

一尾:子供の頃、ビデオゲームとかで遊んだりは?

廣津留:しなかったですね。ただ「どうぶつの森」だけめちゃくちゃ好きで。昔からやってたのでBGMがわりに聴いてたりもします。

撮影:NAITO

一尾:スマホでは?

廣津留:スマホではやらないかなぁ。

一尾:スマホ版やってたら友達になろうかなと思ったんですが。笑

廣津留:すみません、、なれなかった。笑

一尾:ある目標を達成するために、「ゲーム感覚で」「弱点はラスボス感覚で」と本にも書いてありましたが、個人的な話をするとRPGでボスを倒すために同じとこを周回してレベル上げするのがよだき(めんどくさ)くなるんですよね。笑

廣津留:なるほど。

一尾:それでいつも途中で辞めてしまうんですけど、こういう途中で投げ出しがちな人はどうすればいいですか?

廣津留:まずラスボスを倒すっていう最後の目標があるので、それが私の場合はすごいモチベーションになります。それまでをステップに分けて楽しみながらできるミッションに変えていけばいいと思います。同じことを淡々とするにしても、次は10秒早くクリアしてみよう!とか、自分的なミッションを科してあげると同じステップでもちょっと面白くなるんじゃないでしょうか。仕事でも同じことの繰り返しで面白くないと思ったら、じゃあちょっとゲームにしてみよう!って。時間を計ってみて、次はもっと短くしてみよう!と、ひと工夫することでゲーム化してみると面白くなると思います。

一尾:すみれさんの場合、ハーバードを受けるにあたって小さい頃から続けてきたヴァイオリンと英語がアドバンテージになったと思いますが、これまで特に何も続けてこなかった子が人より秀でたものを見つけるには?

廣津留:誰でも秀でたものってあると思うんですね。鏡を毎日見てるから変化に気付かないのと一緒で、自分では気付かないことが絶対あるので人に聞いてみるとか。「私の良いとこ、どこだと思う?」って聞いたら意外と「そういうとこ良いと思われてたんだ」と気づいたり。あとはたとえばスマホゲームが大好きでずっとやってますっていう場合もゲームですら才能だし、これからそれがオリンピック競技になった時にはそれが特技じゃないですか。

一尾:そこまで行ければ。笑

廣津留:でもオリンピックに出なくても動画配信もできるし、小学生で昆虫が好きなら「クラスで一番の昆虫好き」だって秀でていることになるし、それを自信に繋げてもらうのが一番メンタル的に大事かなと思います。

一尾:まずはクラスの中で、とか狭い範囲で考えると見つけやすいかもしれないですね。

廣津留:そうですね。クラスで、学年で、大分で、って考えていくといいんじゃないですかね。

一尾:すみれさんは怒られる要素なさそうですけど、小さい頃からやっぱり褒められてました?

廣津留:母の教育方針は「褒める」なので。すごい褒められてましたね。

一尾:逆に怒られたことは?

廣津留:ヴァイオリンの練習で、「音程低い、音程高い」と言われて泣かされることはあっても、「勉強しなさい!」とかもないし、他のことではあんまりなかったですね。

一尾:友達と遊んだりはしてました?

廣津留:時間が許せば。小学生の頃とかは遊んでたのかなぁ。放課後は練習あるから帰ります、みたいな感じでしたね。中学生の時も下校の時間が友達と話すチャンスだったりとか。

一尾:甘い誘惑をしてくる友人もいたと思いますが、そういうものに流されない、寄せ付けないようにするためには?

廣津留:寄せ付けないは無理かもしれないですけど、寄ってきた時に気にしない、関わらないのが基本だと思います。取り合ってあげると調子に乗るので、あまり波風を立てず関わらない。とりあえずこちらは敵じゃないですよという態度をとって余裕の笑みを浮かべておけば向こうもタジタジになるはずなので、自分に余裕があるところを見せて退去させる。笑

一尾:退去。笑。ハーバードではとにかく先生に質問していたようですが、大分の学生時代は?

廣津留:レクチャー中の先生をとにかくずっと見てました。ちゃんと聞いてますよっていうのを示してましたね。そもそも放課後はヴァイオリンの練習なので授業中に全部吸収しないといけなかったし、塾にも行ってなかったので。

一尾:苦手な教科ってありました?

廣津留:化学か数学か。化学かもしれない。面白い質問ですね、初めて聞かれました。

一尾:全部100点の出来杉くんみたいな人を想像してたので。

廣津留:笑

一尾:でもクラスの友達と遊べないって辛くなかったですか?

廣津留:ヴァイオリンを弾くのが生活の一部だったから、あんまり何かを犠牲にしてるとは思ってなくて、それより自分の大切なことをやってる感覚でしたね。それこそコンクールで勝ちたいとか、コンサートで上手く弾きたいと思ってたので、その方が友達と遊ぶよりも比重的に高かったです。

一尾:土曜日に寝溜めしてるってありましたが、お休みの日に寝ること以外でしてることは?

廣津留:Netflixでドラマを観たり、インスタで動物を見たり、あとストレッチかな。究極のリラックス。あとはあんまり動かないです。笑

一尾:恋愛については全くと言っていいほど触れられていないですが、時間を効率よく使うためには恋愛は邪魔だと感じますか?

撮影:NAITO

廣津留:そんなことはないと思います。本のテーマ的には5分の使い方で世界を変える、効率的に一日を過ごすことによって自分の時間が作れるっていうのがひとつのテーマなんですね。今日あるノルマを本当は夜12時までかかるはずだったのを効率を上げることによって夜10時に終わる、と。だから余った2時間で何でもできちゃう訳ですよ。それによって人生が豊かになるので効率的にしましょうっていうことなので、全然恋愛してもいいと思いますし、逆にそういうのがあった方が恋愛に時間を使いたいからっていうモチベーションになると思います。

一尾:恋愛はしてますか?

廣津留:ヴァイオリンが彼氏みたいな、、まぁ人並みに。笑

一尾:どんな人に惹かれるんですか?

廣津留:自分に自信がある、これが強みっていうのが自分でわかってる人ですね。人の上手くいったことに素直に褒められる人は自分に余裕があるから褒めてる訳で。ハーバード生は自分に自信もあるし、かつ人のことをとても尊敬してるんです。そういうのを見てきているので。

一尾:すみれさんの一番自慢のお友達はどんな人ですか?

廣津留:すごいなと思うのは、大分にも来たことがあるんですけど、ブラジル人の連邦議会に最年少で当選したタバタは小さい頃からブラジルの教育を変えたいと思っていて、ハーバード在学中から教育に携わる活動をしてました。ブラジルに戻ってハーバードで学んだことを活かすんだという想いが首尾一貫してるなぁって思いますね。

一尾:そういう人が大分に来てるっていうのも面白いですね!2013年から大分で開催されているSummer in JAPANについて教えてください。

廣津留:私が大学1年生の時から始めて今年で7年目になるんですけど、地元で英語を教えてる母と共同設立をして。大分の生徒とハーバードの生徒を一緒にしたら何か面白い事ができるんじゃないかと始めたのが最初でした。毎年6歳〜18歳までの小中高生と現役ハーバード生を10人以上招待して、英語漬けの環境でワークショップをするんです。英語を教えるというよりも完全に英語の環境にした上でライティングとか英作文、プログラミングとかを学ぶ機会です。その中でコンサートシリーズもずっと開催しています。ハーバード生は頭が良いからガリ勉、みたいなイメージがあると思うんですけど、そうじゃなくて演劇もやるし、音楽もやるし、ディベートもやるし、政治にも興味あるし、課外活動もすごいんですよっていうのを伝えたくて。

一尾:ハーバード生もいろんな分野の学生が来るんですか?

廣津留:そうですね。アカデミック・ライティング、パブリック・スピーキング、パフォーミング・アーツ、コンピュータ・サイエンスという4つのワークショップがあるのでそれぞれに長けてる人、あと音楽をやってる人や性格が良い人ですね。

一尾:大事。笑

廣津留:子供達と接しても威圧的じゃないことって教育においてすごく大事で。あとチームプレイができる人。母がボストンに面接に行ってハーバード生を選別します。

一尾:そんなお母さまからの影響をかなり受けてるように思いますが、すみれさんから見てどのような母親ですか?

廣津留:母の行動力も効率的なところもたくさん学んでいるのはたしかです。でも母は死ぬほどテンションが高いので、私は逆にけっこう冷静に物事を常に第三者目線から見る性格ですね。

撮影:NAITO

一尾:受講生はやっぱりハーバードに興味ある人とかハーバードに入れたい親が応募してくるんですか?

廣津留:それももちろんですけど、今ではシンガポール、香港、カナダとか10カ国以上から集まりますね。レベルも上がってきて休憩中の雑談も英語が飛び交っています。何回目かの参加の子もいて同窓会的な気分で「来年も大分で会おうね!」みたいなのを見るとすごく嬉しくなりますね。

一尾:小中高生はクラス別に分けるんですか?

廣津留:分けないです。それがうちの特色かな、と思いますね。小学生でも英語ペラペラの子もいますし、高3でもあまり上手に喋れない子がいて。一緒にするとお互いに刺激になるので。

一尾:すみれさんの今の夢って何かありますか?

廣津留:もうちょっと演奏の機会を増やしたいな、と思ってます。今はニューヨークがメインなのでたくさんコンサートもあるんですけど、アメリカだけじゃなく日本でも演奏したいです。先日、出版記念でリサイタル兼講演会をさせていただいたんですけど、早くに売り切れてしまって、来ていただけない方がたくさんいて、良いフィードバックをいただいて。結局、こういう人がいますよと言われても実際に演奏しないと伝わりにくいので、演奏の機会を増やした方がたくさんの人の目にも耳にも触れられていいな、と今回すごく実感しました。

一尾:最後に今、大分で目標を持って何かに取り組んでいる人にメッセージをお願いします。

廣津留:私が高校を卒業したのが2012年なんですけど、ハーバードを受けようと思ったら、ググれば5分で必要なことはわかるので、そういった情報が超身近にあることに気付いていただきたいです。できれば英語でググれば、より正確な情報が出てくるので。いまどき地方にいるからっていう言い訳が出来ない時代になっているので、逆にそれを引け目に感じず、自分の努力次第でいくらでもできるので積極的にどんどん調べて欲しいなって思います。

 

撮影:NAITO

 

廣津留すみれ(ひろつる・すみれ)
ヴァイオリニスト・作曲家・起業家

ヴァイオリニスト。Smilee Entertainment社 CEO。1993年大分市生まれ。小中高まで地元の公立に通い、2012年ハーバード大学に現役合格、2016年に首席で卒業。ジュリアード音楽院の修士課程に進学。2018年に首席で卒業後、ニューヨークで起業。ヴァイオリニストとして世界的チェリストヨーヨー・マとの度々の共演やゲーム「ファイナル・ファンタジー」シリーズのサントラ録音など、ジャンルにこだわらず幅広く活躍。連載『ハーバードからの手紙』『ジュリアード@NYからの手紙』(日経カレッジカフェ)では槇原稔元三菱商事会長、チームラボの猪子寿之代表らへのインタビューで注目。毎夏大分でハーバード大学生による小中高生向け英語セミナー「Summer in JAPAN」を開催するなど、多方面に事業を展開中。ニューヨーク在住。

「ハーバード・ジュリアードを首席卒業した私の『超・独学術』」KADOKAWAより2019年2月15日発売!Amazonにて好評発売中!

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